いつする?相談のタイミング

「離婚したい」と言われたらどうすればいい?(後編:離婚準備)

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解決!アスクミー JIJICO

パートナーから突然「離婚したい」と言われたら、混乱や焦り、悲しさや怒りなどいろんな感情でいっぱいになりますよね。でも、その感情のまま行動を起こすのはやめておいた方がいいかもしれません。まずは状況と気持ちを整理するところから始めてみましょう。

解決!アスクミーには、離婚問題をさまざまな角度から解決できる専門家が多く在籍しています。諦めたりひとりで抱え込んだりせず、必要なら専門家を頼ってみてくださいね。

今回は前後編でお届けします。

前編:夫婦関係を修復するにはどうすればいい?(監修:夫婦問題の専門家 村越 真里子さん
後編:離婚する場合はどうすればいい?(監修:弁護士 片島 由賀さん

離婚する場合はどうすればいい?

夫婦関係を修復する意志がなく離婚する決意が固まったら、どうすればいいのでしょうか?

離婚は離婚届を出して終わりというわけではありません。夫婦として築いてきた財産の問題や、お子さんがいらっしゃる場合には親権をどうするかなど、決めておかなければならないことが数多くあります。「離婚」は結婚よりもエネルギーが必要とよく言われますが、関係を続けるつもりのない二人が、膝を突き合わせてあれこれ決めなければならないところに、大変さの一因があるのでしょう。

前向きに取り組む意欲がないために、「これ以上議論したり、一緒に話し合いたくないから、とりあえず離婚届を先に出してしまおう」と性急に事を進めたくなる気持ちもあるかもしれませんが、落ち着いてください。離婚はお二人の夫婦関係の終わりではあっても、あなた自身の人生はこれからも続いていくのです。話し合いの前に離婚届を出してしまえば、この問題に対する双方のモチベーションはまったくなくなってしまい、不利益を被った側がそれを取り戻すこともしにくくなります。

法律上、離婚するために必要なものは以下となります。

  • 離婚届
  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)※本籍地以外の役所に提出する場合のみ

離婚届は役所にある離婚届に必要事項を記載し、夫婦両名が自筆で署名・押印し、さらに成年の証人2名に署名・押印してもらえば完成です。本籍地か夫婦所在地の役所で提出しましょう。

ただ、上記は法律的に夫婦関係を解消するための必要最小限の手続きです。先程挙げたような財産分与や親権について十分に話し合うことなく離婚届を出してしまったり、話し合った内容を口約束で済ませていると、全く想定外の事態に発展することもあります。

離婚協議に関するよくあるトラブルと対処法

離婚のもめごとの事例としてはこういったものがあります。

  • 決めたことを相手が守らない(慰謝料を払わない、子どもとの面会を渋られるなど)
  • 話し合いで押し切られてしまい、自分にとって著しく不利な条件を飲まされる
  • 財産分与や親権について話し合おうとしても、相手が取り合ってくれない

まず、「決めたことを守らない」という点については、通常二通りの対処方法があります。「離婚協議書」と「離婚給付契約公正証書」の作成です。

離婚協議書は夫婦間で離婚について話し合った内容の記録であり、契約書でもあります。作成することによって互いに取りきめを守る義務が生まれ、違反すれば定めてある内容に従う必要があります。ただ、特に何も定めていない場合にはまた話し合わなければならず、さらに当事者で解決できなければ調停や裁判により時間と費用がかさみます。

そこで、離婚にあたってよく取られる方法が離婚協議書に記載された内容を公正証書にしておくというものです。公正証書とは、公証人役場にいる公証人(法律の専門家)が作成する書面のことです。

離婚協議書も離婚給付契約公正証書も、作成することで取り決めた内容を守らなければならない点では同じです。違いは、相手が慰謝料や養育費を定めたとおりに支払わない場合、離婚給付契約公正証書であれば、強い効力が法律上認められていることから、裁判をせずに強制執行(相手の財産を差し押さえる手続き)によってお金を支払わせることができます。もっとも、相手の財産に差押さえをするには裁判所に申立をする必要がありますし、相手の勤める会社の給与から回収するのであれば具体的な回収方法を相手の勤める会社に連絡する必要があります。

公証役場で無料で相談に乗ってもらうことができますが、作成には手数料が必要になります。平日に時間が取れなかったり内容について心配な場合は、弁護士や行政書士などの代理人に委任することもできます。

続いて、「話し合いの場で、不利な条件で押し切られる」「相手が取り合ってくれない」という点については、それまでの夫婦間の強弱関係もあり、すぐに変えることは難しいといえるでしょう。対処方法としては交渉力のある人を介して話し合いを進めるしかありません。身近な人に頼るのも手ですが、近すぎる人を頼ると余計に話がこじれることもありえます。法律と交渉の専門家である弁護士に依頼することで、スムーズに進められる可能性が高まります。

有利に離婚するために 弁護士に依頼するタイミング

離婚にあたって延々ともめごとが続くのを避けたいのであれば、弁護士に依頼する方法が効率的です。相手に「離婚したい」と言われたシチュエーションに応じて、取るべきアクションや選択肢が変わってきます。

裁判所から離婚に関する書類が来ている場合

裁判所から離婚に関する書類が届くケースとしては、離婚調停の申立書が来る場合と、離婚の訴状が来る場合が考えられます。

まず、離婚調停の申立書が来た場合には、放置していると離婚調停が不成立となり、離婚裁判に移行する可能性が高くなります。

離婚裁判の訴状が来た場合には、一般の民事事件ほどではないにしても、弁護士に相談するなどして対処しなければ、相手の主張に基づく事実がそのまま認められてしまいかねない状況にあります。離婚理由や原因によりますが、親権をめぐる争いが不利になったり、慰謝料や財産分与、養育費を請求されている場合には支払う額が増加してしまうことも。

弁護士名で離婚に関する手紙・内容証明郵便が届いた場合

できるだけ早い段階で弁護士に相談する必要があります。相手が弁護士を介してコンタクトを取ってきた場合、あなたが動いても交渉に応じない可能性が高いためです。また、相手方は予め弁護士に相談して進めてきていることから、色々な状況を想定して対応を考えていることが多いです。特に相手が離婚問題をよく扱う弁護士に相談している場合、対応が後手になり状況が不利になりかねません。

相手に直接「離婚したい」と言われるなど、上記以外の場合

あなたの気持ちと過去の経緯を整理するところからはじめ、あなたのスタンスを定めてみましょう。離婚する意志が固まったのかどうなのか、生活のことや子どものことをどうしたいと考えているのかなどを整理します。考えるべきポイントを次の項目で列挙しますので、参考にしてみてください。

弁護士に離婚相談する前のチェックリスト

離婚すると決まったら、まずはあなたの状況と希望する落とし所を見つけましょう。また、不利にならないよう、自暴自棄になったり感情的になって、「腹が立つから慰謝料なんていらない!」と突っぱねる前に、今後のことを考えてみましょう。

1. 離婚原因について

離婚すると決めた場合にも、相手とあなたの置かれた状況やこれまでの経緯によって、今後どういったアクションを取る必要があるかが変わってきます。たとえば、相手が不倫していることが明らかであれば、慰謝料を請求するなどがわかりやすい例です。どういった選択肢を取ることができるのかを弁護士と協議するために、離婚原因について整理しておきましょう。

ポイントとしては、「相手から言われた離婚理由」「夫婦関係を継続する上で、相手側に何か非があったか」「同様に、あなた自身に非があったか」といったあたりです。この時、弁護士はあなたの味方に立つ人間ですので、たとえ一見不利な事実であっても嘘をつかないことが重要です。アドバイスが適切なものでなくなってしまったり、本来よりも不利な結果になってしまう可能性があるためです。

また、「非があるかどうか」、修復困難な原因がどちらにあるかを考える際には以下を参考にしてみましょう。

  • 浮気や不倫(不貞行為)
  • 正当な理由なしに同居や協力を惜しむ、相手と同程度の生活を保障しない(悪意の遺棄)
  • DVやモラハラ、アルコール中毒や薬物依存、過度な浪費などによって夫婦関係が修復不能なほどに破たんしている

2. 子どもの親権について

お子さんをお持ちの場合、離婚して気になるのは「子どもをどちらが育てるか?」ということだと思います。親権とは、子どもの世話をする「監護権」と子どもの財産管理をする「財産管理権」を合わせた呼び方です。親権は双方で話し合って決めることができますが、一度決めてしまうと後から変更することは大変難しくなります。
(参考:離婚時に決めた親権者の変更はどのような場合に認められるか?

そのため、子どもを手元で育てたい場合には、親権者になる必要があります。しかし、当然ながら「権利」と言いつつも、子どもを養育する「義務」という側面も持っています。離婚は言ってしまえば親の都合です。子どもの現在と未来のことを考えて、最適な環境を与えてあげられるように考えてみましょう。

3. 子どもの養育費や緊急の場合の取り決めについて

お子さんをお持ちの場合、たとえ離婚しても法律上の親子関係は変わらず、親には子どもを扶養する義務があります。そのため、子どもと別居する親に対しても子どもに必要な費用を収入や資産に応じて分担することを義務付けています。この分担する費用のことを「養育費」と呼びます。

養育費の相場は、家庭裁判所が参考資料としている「養育費算定表」を元に調べることができます。たとえば、以下のようになります。

  • 支払う側(養務者)の年収が500万円、受け取る側(権利者)の年収が175万円未満、14歳未満の子ども1人の場合で「毎月4~6万円」
  • 支払う側(養務者)の年収が350万円、受け取る側(権利者)の年収が325万円未満、14歳未満の子ども1人の場合で「毎月2~4万円」

養育費は毎月支払の形を取ることが一般的ですが、必ずしもそうしなければならないわけではありません。また、相手側の考えにもよるので、この段階ではひとまず、あなたとしてはどうしたいかをイメージしておくだけで構いません。

また、高校や大学などへの進学でまとまった費用が必要になる場合、何か大きな病気にかかった場合にお互いがどこまで負担するかも検討すると良いでしょう。

4. 子どもの面会の頻度・場所・すること

子どもとの面会についても、協議・決定が必要です。後々後悔しても覆しにくい部分ですので、必ずしも思い通りになるわけではありませんが、少なくともあなたの希望をある程度固めておきましょう。

5. 今後の生活について

住居、仕事、学校など、今後の生計をどう立てていくか考えましょう。ここについて何も考えずに離婚交渉を進めてしまうと、後からあなた自身やお子さん、ご家族が大きな負担を抱えてしまいかねません。

一方で、何か不安があって見通しが立てられそうにない場合は、公的な支援などを検討することもできます。ひとまず、今のあなたができうる範囲のことを書きだしてみると良いでしょう。

住居については、持ち家かどうか、ローン返済の状況がどうなっているか、親との同居状況などによってさらに検討することが出てきます。ここについても、ひとりで整理しきれなければ専門家の手を借りるといいでしょう。

6. 財産分与・慰謝料について

財産分与の中には主に、「結婚生活の間に夫婦で協力して形成・維持した財産を共有財産として公平に分配する」「離婚によって片方の生活が困窮する場合の扶養」の2つの意味合いがあります。プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(債務)についても分配されます。マイナスが多いと分与対象になる財産はゼロとされます。

逆に「結婚前から持っていた財産」や「夫婦で協力したわけではなく、片方が手に入れた財産(たとえば贈与や相続)」、「夫婦と関係なく片方が自分のためにつくった借金(浪費やギャンブル)」は分配されないのが通常です。

財産分与の金額や割合(通常は2分の1)は離婚理由やその背景、夫婦の置かれたそれぞれの状況に応じて考えていく必要があります。夫婦で結婚してから所有している財産について、以下を参考に列挙しておくと良いでしょう。財産分与対象外になりそうなものもピックアップしておきましょう。

  • 現金
  • 不動産(土地、建物)
  • 有価証券(株券、社債)
  • 家具・家電
  • 退職金(まだ手に入れていなくても、近々入る場合も含む)
  • 借金
  • 住宅ローンの残額

また、「1. 離婚原因について」で相手に非が認められる場合は、慰謝料を請求することができる可能性があります。反対に、あなたに非がある場合には、相手から慰謝料請求をされる場合があります。

なお、年金分割が別途必要になることがあります。

離婚するときにやってはいけないこと

上記のとおり、離婚にあたっては考えるべきポイントや交渉ごとが多くあります。円満離婚を目指すにしても、自分の立場や暮らしを守るにしても、あなたの望まない方向に話が進んでしまうことは避けたいところですよね。

そのためには、「軽い気持ちで口約束しない」「取りきめを口約束で終わらせない(離婚協議書を必ず作成する。弁護士に依頼するなどして公正証書にする)」「自暴自棄になって暴力をふるったり、相手の会社に噂を流して社会的な制裁を加えるなど、不利になるような言動をしない」ということが大変重要です。

また、弁護士に相談する際に不利な事実を黙っていたり、嘘をつくことも避けましょう。アドバイスが意味をなさなくなるためです。

離婚相談に強い弁護士の見つけ方

上記を整理して、あなた自身のスタンスは固まりましたか?

もし、親権・養育費や財産分与、慰謝料に関して相手との交渉が必要だったり、あなたの取れるベストな方針を知りたい場合は弁護士に相談しましょう。解決!アスクミーでは、二通りの方法で専門家にコンタクトを取ることができます。

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離婚は非常に多くのエネルギーを要します。乗り越えることがしんどい場合もあるでしょう。アスクミーでは、様々な専門家がそれぞれの分野から見たアドバイスをくれます。たとえば、弁護士に限らず、メンタル面でのサポートができるカウンセラーや、子どものサポートをする専門家、就職支援の知見を持つキャリアカウンセラーなども在籍しています。

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